戻る
ノイズ エリミネーターの製作

 最近は電気製品からのノイズが特に多く感じる、一つにはインバーターで蛍光灯やエアコン、パソコンなどがある。ライターまで高電圧スパークで点火してる世の中。 ノイズだらけ  だ!

  そこで50MHz用ノイズエリミネーターの試作。
 アンテナと無線機との間に挿入して使えるようなアダプター式を目標。車載器にこれだけの物の組み入れは、メーカーの設計時点でなら出来るだろうが我々には無理、実験のため全てディスクリートで製作だが完成後に回路の集約化及び部品の小型化で相当小さくはなるはず。


  H19−08−02
 ノイズ処理回路は完成し、ノイズ検出回路で手こずってる。

 裏面

  H19−8/2夜中
 ノイズアンプの総通過帯域が狭過ぎのため、各段にQダンプ抵抗2.7Kを挿入さらにコレクタとトランス間に直列抵抗220Ωを挿入し、1段あたりの利得の制限と広帯域化。

  H19−8/4夜中
 ノイズアンプの1stOscは、今までの実験基板では自励だったので水晶式に変更し安定化、ノイズ検出回路の定数の追い込みを行う。
対象無線機が故障しており実機テスト出来ず中断。

  H19−8/6
 FT−857Dは電源逆接で内部焼損のためメーカーへ、ついでに不動TS−600を倉庫より出してきてこれもメーカーへ修理依頼。



  上図 H19−08−08夜中
 ある程度組あがった状態での通過帯域特性カーブ。
挿入ロス−1.05dbもあるので、これを実機に搭載するには50.0〜51.0MHzで0db以上にしたい。



  上図 H19−08−09深夜
 こだわって使用帯域に利得を持たせた、SSB領域で最大6.27dbアップ。 これで良いか!! 自分で納得

 この状態で入力同軸コネクターに1mのビニールコードを付けノイズ検出端子をオシロ測定、同室の天井のインバーター蛍光灯のノイズを検出し必要レベルを得た。2パルス/SECの5000V放電器からのパルスノイズは10m離れたところからでも完璧に検出、ヨシヨシ上手くいってる。 つもり
欲を言えばもう少し低レベルのノイズまで検出したい所だが一度実機テストで様子を見てから。

基本的には基礎実験で動作確認してるが、上手く消せたらやりたいことはたくさんある、トラッキング及び多バンド対応等々寝る時間が無くなりそう。

 明日からの追い込み・・・・
一部FET化と回路の集約(IC)化の検討、全回路のCAD打ち込み。全て上手くいくこと前提での行動であり失敗したら”どうしよう?” 

  H19−08−10
 KENWOOD TR−9300 50MHzモノバンド車載器の中古を見つけ早速注文、明8/11に着荷予定。
平行作業として屋上にアンテナを上げる必要がある、肝心の物が無くては話にならない。マストベアリングやらローテーターのコントロールケーブルなど細々とある。暑いのでやる気ナシ!!!

  H19−08−12
 8/11にTR−9300が入荷、外観は非常に綺麗で動作も問題ない良い物を入手。
早速実機に接続し動作試験、あちこち追い込んで結果なんとかオーライ!

 TR9300のNBでは歯が立たないインバーター蛍光灯のノイズは、埋もれた信号が何とか浮かび上がり、放電器の強烈なパル性ノイズはTR9300のNBでも消せるが当然こいつはバッサリ切り落とせた。

 電気回路的に表現すれば、あと0.4V分の不感レベルがあり、その領域までエリミネート出来れば最高の出来になりそう。しかし、そこまで切り落とすと副作用も出てくるだろうがどのように変化するのか究極を目指して実験したい。


  前記の0.4Vの不感帯を無くす・・・・・1段アンプを組み入れれば解決しそうだが実験基板にそのスペースが無く他の手法を探し苦労してる。
 今日はTR1個のノイズアンプでは利得不足のためダーリントンにし再実験を行う、大分ふれるようになりインバーター蛍光灯のノイズピークから20%程までを利用出来るまでとなった。
 
 ジャーと連続した下品なノイズ・・・・こいつがズバッと消える様になるまでトライだ!!

   H19−08−24深夜
 ケンウッドの古いアナログVFO式TS−600の修理が完成し戻ってきたので夕食後これの火を入れる、ウヌッ?トラッキング調整が甘い様に感ずるが当時はこの程度で良かったのだろう。
 すぐに裏蓋を開け受信ヘッドアンプを見る、矢張り年代物のFETだ、早速部品箱の中からNF1.1db/200MHz規格のFETを出し即交換し相当良くなったように感ずる、SSGのレベルを読んでおけばよかった。

 ついでにノイズブランカの効き具合をチェック、ノイズ検出の端子を見ると小さなノイズが出てきてないのがオシロで観測出来た。パルス発生器を起動させるとパリパリと大きなノイズが聞こえNBスイッチのオンでその大きなパルスノイズは消えた、雷が近くで放電するかアンテナの近くで蛍光灯をオンオフしなければこんな大きなパルスは滅多に受信しないはず。
 観測すると相当なまった波形であった、これでパルスが多数連続すると本来の信号も大幅に無くなってしまうがメーカーとすれば妥当なレベルなんだろう。

   H19−09−14
 ノイズアンプ(高周波)を1段増設し計6段、その分初段のトランジスタノイズが目立つ、利得に余裕が有ったのでローノイズ化を図り外来雑音と内部雑音の比を稼いでみた。

 結果、8/12のものと比較し格段に良くは成らなかったがが多少の進歩あり。


 H19−09−25記
今後ノイズ消去回路で別手法が浮かびその回路用のノイズアンプの製作に移る。
消去回路とノイズ検出回路とは別々作成のほうが後々実験がやりやすそうなのでこちらも方向変更。